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いちおう晴将(短め/軽め)

日溜まりの月

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真夏の午後。
太陽がギラギラと照りつける、一日で一番暑いこの時間に。
左近衛府では、炎天下でめいめい稽古を行っていた。
うだるような暑さ。けれど、身体を動かしているのは気持ちが良い。
暑さに片袖を脱いで、将之は太刀で斬り結んでいた。
肌蹴た右腕を振るう度に、汗が飛び散る。
そのうち、あっという間に空が暗くなって、間を置かずに俄雨が降り出した。
いきなりの土砂降りに、わらわらとみなが屋根の下へと逃れる。
将之は汗が流されるのが気持ち良くて、しばし天を仰いで立ち尽くした。
「少将!」
呼ばれて、慌ててみなのもとへと走り出す。
兵も将も、武器も稽古場も。ずぶ濡れでは仕方なく、本日は解散となった。

一度自分の屋敷に戻って着替えを済ませ、手土産を持って晴明の館へと向かう。
まだ夕刻前の日差しが強い時間だが、先ほどの俄雨で多少は気温が下がり、いくぶん過ごしやすくなった。
晴明の館に着くと、藤哉の苦笑に迎えられた。
曰く、先生は寝ていらっしゃいます、と。
案内された廂は西側で、いかにもうたた寝という体の晴明が転がっている。
書を片手に、うつ伏せで。今はまだどうにか、日陰の内にいるけれど。
もう少し陽が傾けば、西日が晴明の白い頬を、朱く染めるだろう。
顔を近づけても、起きる気配はない。少し疲れているようにも見える、ぐっすりと眠った表情。
起こしてしまうのが忍びなくて、将之は少し考えた。

庭からそよそよと、少し涼しい風が吹いてくる。
部屋の奥にある几帳を、音を立てないように静かに運ぶ。
西日の位置を考えて、晴明から遮るように置く。
バサリと音がして慌てると、晴明の手から書が落ちていた。
拾って、几帳があった場所より奥の、文机の上に戻した。
几帳の影だけでは、将之と同じくらい長身な晴明の全身は隠れないので、顔の位置には自分が座った。

影からはみ出る位置に広がっている、晴明の銀糸の髪が、日差しを受けてきらきらと光っている。
触れたら冷たそうに思える銀糸は、夏は涼しそうに見えるけれど、こうやって煌いていると、まるで夜空で瞬く星のようだ。
晴明の白い顔を眺めながら、将之は思う。
銀糸の星を従えた晴明自身は、それでは月といったところか。
遠くて冷たそうに見えて、明るく穏やかな光で夜道を照らす月光。
暗闇の中、そこにあるだけで安心する存在。
昼は目立たないけれど、夜にはその存在感を遺憾無く発揮して、闇に迷う人々を導いてくれる。
自分の想像に納得して、将之は満足気に息を吐いた。
背後からは、夏の暑い日差しと、少しだけ涼しい風。
稽古の疲労感が今頃襲ってきたのか、欠伸が出る。
晴明が起きるまで、少しだけ。
将之も目を閉じた。







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まあいちおう、対で将之バージョン。
こらは別に晴将じゃなくても良いような。
将晴でも原作親友バージョンでも。


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~ Comment ~

こんばんは

こんばんは、はるかさんv

将之サイドも素敵ですね

後、雨に打たれる(シャワー?)将之、豪担で良いですねvv

西陽を遮蔽する将之君は優しいですね~v

月と太陽が対になっている素敵なお話有難う御座いました(≧◇≦)

シャワ―です(^^)

ゆきんこさまv

コメントありがとうございます。
すごく励みになるので、大変助かります!

> 後、雨に打たれる(シャワー?)将之、豪担で良いですねvv
そうです。シャワーのつもりで書きました。
平安についてちょっと調べたら、平安貴族はあんまりお風呂に入らなかったらしいので(^_^;)
調べれば調べる程、現代の感覚では平安の生活を受け入れるのが難しくて、挫折しますよね・・・。


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