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「晴将(長め/ちょっとあり)」
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顔を覗き込めば、怒れる瞳。
「晴明・・・?」
「将之っ!おまえなぁ!」
噛み付かんばかりに迫って来る晴明に、
「うわっ・・・」
思わず仰け反ったが、組み敷かれている状態なので、体幹は全く逃げられていない。
殺気じみた怒気に、殴られるかと身構えるが、バンッと耳の横で音を立て、顔の両側に手を付かれただけだった。
上から睨め付けられる。元から色素の薄い琥珀の瞳が、怒りで炎の色のようだ。影連の言ったように、確かに怒っている。しかもかなり。
「・・・・・」
自分の中でなぜか、カチリと機嫌が切り替わるのが分かった。
だいたいなんで、影連からは発せられなかった殺気を、晴明から向けられないといけないんだ。
殺気を帯びてる奴には、それなりの対応というものがある。
晴明の襟元をガッとつかみ、横になぎ払う。その勢いのまま、晴明が腰を浮かせたおかげで自由になった下肢で跳ね上げて、ぐるっと体勢を入れ替えた。
「ぅ、わっ、ーーっ!」
かなり強引かつ雑に扱ったので、どこか痛めたかもしれんが、知るものか。
つかんでいた襟を放すと、ゴトッとイイ音を立てて、晴明の頭が床に落ちた。
「ーーッ」
腰骨の上に座り、腕を組んでそっぽを向いてやる。
「ふん!」
「まーさーゆーきー」
恨めしそうな声がする。
「相手が影連だったから、先程までは大人しくしていたんだ。おまえが同じに扱ってもらえると思うなよ」
「影連どのだから・・・?」
意外そうな声だ。
「鬼の影連なら敵だが、今おまえの中にいる影連は、俺にとっては友の兄弟子だ。当然敬意を払うべき相手だろう。
『どの』と呼ばれるのが嫌だと言われれば従うし、口調もそれに合わせるが、敬意がなくなるわけじゃない。
しかも今の影連とは、今夜が初対面なんだぞ。鬼じゃない影連と、初めてまともに話したんだ。
押し倒されたから、引き倒し返すくらいのお返しはしても、それ以上の反撃まではせん。
それに、さっきのおまえと違って、影連には一貫して殺気がなかった。
殺気のある相手とない相手では、扱いが変わるってことを、覚えとけよ?晴明」
一気にしゃべって見下ろせば、晴明が驚いた表情をしていて、なんだか笑えた。
「ふむ。影連の気持ちが、少し分かった気がする」
「・・・なにがだ」
「自分の下に、まぬけ面がいたら、からかってみたくなるということだ」
重心は晴明の腰骨に置いたまま、顎をつかめるか手を伸ばしてみた。どうにか顎を仰け反らせて、喉仏に口付ける。
何をされるか分かっているはずなのに、やはり晴明もビクリと身体を揺らした。急所を触られたら、本能的にそうなるものだろう。
「・・・将之。私にやり返すなよ」
晴明が諦め顔で息を吐く。
「影連、けっこうツボを押さえた動きだったんだな。陰陽寮では、体術も学ぶのか?おまえも喧嘩出来たしな。まあ、最後まで付き合え」
晴明の肩を持ち上げて、後ろ手に肘をつかせる。顎を引き下げて、接吻ける。そのまま押さえ付けるように力をかけると、晴明の肘が崩れる。
身体を起こして晴明を見ると、変な表情をしていた。
「・・・晴明。おまえこの一連の動き、実際に影連からやられたことあるだろう?」
「なっ・・・!」
赤くなった。
「いくら人を押さえ込むツボを心得ていても、この体勢は、さすがに実践経験がないとなぁ」
はあ、と晴明がため息を吐く。
「影連どのが、中で笑ってる・・・」
そう言った晴明は、なんだか寂しそうだった。
寝転がったまま、晴明が目を閉じて話し始める。
こいつは自分のことをあまり語りたがらない。
影連との関係も、縁が深いのだろうということ以外は、俺にはいまいち不確かだった。







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強い将之さんが好きです。なので、はるか的にはこういう理屈を付けたくなります(笑)。


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