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とにかく将之(親友/姉上/他)

共に・・・〜幕間〜 参

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そんなことを考えながら、幾分穏やかになった将之の寝顔を眺める。
既に半時近く経っていた。
「彩子さま」
控えの女房が、声を落として呼びかける。
「帝がおいでになられましたが、いかがいたしましょう?」
「あら・・・。そうね、私はこの通り身動きが取れないから、それをお伝えして。それでも構わないとおっしゃるのでしたら、お越し頂いて」
彩子も、出来るだけ小さい声で返す。
「かしこまりました」
女房が下がって間もなく、少し慌てたような足音で、帝が現れた。
「女御?動けないって、具合が悪いのかい?」
「主上。申し訳ありません。そうではないのですが・・・」
普段よりも随分と控えめな声で応じる彩子に、少し不安になる。が、御簾越しに、伏せっているのではなく座っている彩子を確認して、帝は首を傾げた。
「そちらに誰かいるね?」
少し声を落として聞く。
「はい。弟が寝ております。御無礼お許しください。疲れているようで、このままにしてやりたいのです」
彩子が小声の理由が分かって、帝もさらに声を落とした。
「あぁ、少将か。いいよいいよ、そのままで。私は女御がいれば、それでいいのだから。
少将は晴明と一緒に、大活躍だったそうだね。今も、都の復旧に毎日大忙しではないかな。たまには姉君の膝くらい、少将にお返ししないとね」
「・・・主上。ありがとうございます」
「でも、私もそちらに行っていいかい?」
「構いませんけど、将之が伸びておりますから、狭いですよ?」

帝が、自ら御簾を上げて入って来た。彩子の膝の上にある、将之の寝顔をのぞき込んで、小さく笑う。
「いつも元気な少将も、寝顔は静かだね。子供のようで、ちょっと可愛いかな」
「可愛いですか?」
意外に思って、彩子は思わず聞き返した。
自分にとっては可愛い弟だけれども、他人の、しかもそう歳の変わらない殿方から見ても、可愛く見えるのだろうか。こんな大きい図体の、男らしい寝顔を?
「なんで意外そうなんだい?それに女御は、可愛いと思ってるよね?私にとってもそのうち弟になるんだから、少将は可愛いよ。それに少将がいると、その場がなんというか、爽やかになる。女御も場を華やかに満たしてしまうけど、そんな処が姉弟で似ているなあって思うよ」
にこにこと言う帝に、彩子は綺麗に微笑んだ。まさに華が咲くような、見事な微笑。ただ美人だからというだけではない、内面から溢れる自信と力強さが、陽の気を引き寄せる。帝はこの笑顔に惹かれているのだ。
「でもね、やっぱりちょっと妬けるから、意地悪しよう」
楽しそうにそう言って、笑顔のまま、帝が彩子の頬に手を触れる。
「主上?」
彩子の顔を自分の方へ向けさせて、首を上向ける。
そのまま自分の顔を近付けて、接吻けた。
「ーー!」
彩子は一瞬目を見開いて、すぐに閉じた。膝の上で弟が寝ているのに。居たたまれなさに身が竦む。
唇は触れるだけで、すぐに離れた。
いたずらっ子のような瞳で、帝が彩子をのぞき込む。それをまともに見返せず、少し紅くなった顔ごと、彩子は目を逸らした。
「いつもの女御も好きだけど、こんな女御も可愛いね」
「主上っ」
思わず上げた声が、意外と大きく響いた。







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帝に言わせた「爽やか」と「華やか」は、単に男女の差なだけで、どちらも無自覚に生来の陽の気で、瞬時にして微小な雑鬼や邪気を払拭してしまうから、と思っています。
帝の回りは邪気が多そうだから、そりゃあ二人ともお気に入りでしょう(笑)。



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