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「晴将(長め/ちょっとあり)」
七十五日の瓢箪と駒

七十五日の瓢箪と駒 壱

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寝不足の頭で、フラフラと宮中を歩いていたら、将之に会った。
「あ、晴明」
自分を見つけて、笑顔で駆け寄って来る。
左近衛府の同僚か、親しい貴族の友人かは分からないが、遠目からもあきらかに身分の高そうな数名に囲まれて、楽しそうに談笑をしていたのに。
簡単にその輪から抜け出して、こちらに来た将之に、ただでさえ寝不足な晴明は、ちょっと眩暈がした。
ほら、おまえの後ろで、こちらを睨んでいる男がいるではないか。まだ話の途中だったのではないのか?
「どうした?」
額を抑える晴明に、目の前に立った将之は、首を傾げている。
「おまえ、寝不足だろう?」
目の下の隈を見て、将之が呆れたように言う。
「最近、ちょっとな」
苦笑してごまかす。
「フラフラしてるぞ?大丈夫か?」
「大丈・・・夫っ」
言いかけて、クラリと来た。
目の前にいる太陽は、今の晴明には少し眩しすぎたようだ。
「おいっ、晴明!」
支えた将之が、晴明をぎゅっと抱きしめる。
どうにか眩暈を振り切って、自力で立とうとした晴明を、将之がさらにぎゅうぅっと、抱きしめた。
力強い腕に拘束されて、思ってもいない気持ち良さにびっくりする。
「運んでやるから、このまま寝ろ」
言うが早いか、将之が晴明を担ぎ上げた。
「うわっ、将之!」
反射的に声を上げたものの、肩の上に担ぎ上げられ、上下が反転した晴明は、そのまま眠りに吸い込まれた。

「おーい!誰か牛車呼んでくれ」
さっきまで談笑していた仲間に、将之が声を上げる。
将之は銀で出仕しているので、牛車はない。
遠目に二人を見ていた仲間たちも、倒れそうになった晴明と、それを担いだ将之に、慌てて近寄って来る。
「晴明どのは大丈夫なのか?」
「ただの寝不足だ。陰陽師の仕事は夜が多いからな」
「確かに顔色が悪い」
「私の牛車で送ろう。どうせもう帰るところだ」
「すまんな」
「将之、そのまま歩くと晴明どのの髪を引き摺るぞ」
「え?」
確かに、将之の足元には、銀糸がとぐろを巻いている。
「困ったな」
「晴明どのの髪、触っても大丈夫なのか?」
「は?大丈夫だろ?」
「いや、この色は珍しいから。触って構わないなら、こよりで結ぼうか?」
おっかなびっくりな様子で、差し出されたこよりに、将之は苦笑した。
「俺は不器用だから、結んでもらえると助かる」
晴明を抱えたまま、将之は膝を曲げて、高さを落とした。
背後でごそごそ音がして、
「よし、できた」
声が上がる。
「ありがとう」
礼と共に立ち上がる。
「じゃあ、コレ送って行くから。また明日」
他の友人たちに声を掛けて、牛車の提供を申し出てくれた友に付いて歩く。

残された友人たちは、去って行く将之の後ろ姿を見ながら、苦笑する。
「晴明どのも、将之と同じくらい長身でけっこうな体躯なのに、軽く持ち上げるよなあ」
「さすが猪少将。足元、全然危なげないな」
「あれがどこぞの姫君だったら、将之にコロッといくのになあ。もったいない」
「まあ、見た目は、そこらの姫君に引けを取らないが」
「あの銀髪、初めて触っちゃったよ」
それぞれ思い思いに口にして、ひとしきり笑う。
磁石のように人を引き寄せる猪がいなくなったので、そのまま散会となった。







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ゆきんこさまに捧げたお話です。
無駄に長くなってしまったので、簡潔版で差し上げました。

なので、こちらでは完全版を連載します。
が、なんかもう、本当に無駄に長く、まだ書き上がっていないので、どうなることやら(^_^;)

今回のお話は、ゆきんこさまのところでは、1と2に分かれているのを、長さの関係でまとめました。
内容的には何も相違点はありません。


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